【金融工学】 休学中大学生の投資日記

金融工学に基づいたノウハウで日々のトレードしている様子を投稿します!

重要ラインを見極める

 為替取引に限らず株式取引などでもそうだが、市場で行っている取引関係者が意識している重要なライン(値)を把握しておくことが取引をするうえで重要である。短期で取引を行うハイローでもこれらのラインを知っているうえで取引を行うことで、勝率を上げることができるのだ。今回はそんな重要ラインの見極め方や、重要ラインをめぐる取引方法について解説していく。

 

重要ラインをめぐるよくある動き

 重要なラインというのは端的に言うと注文が分厚くたまっているレートのことだ。例えば売り注文が厚くたまっているレートはちょっとした買いがはいってレートが上げて来ても、たくさん溜まっている売り注文が買い注文によって消化されるだけで簡単には抜くことができない。このレートを抜くためには、溜まっている全ての売り注文を超える数量の買い注文が必要となる。

 逆にこの溜まっている売り注文を抜くだけのレートの上げがあるということは、それだけ買いの勢いが強いということなのだ。売りがたまっている重要なラインを抜くと一気にレートが上がることが良くある。これは重要ラインを背中に逆張り勢が一定の値を超えるとあきらめて手仕舞いすることにより、勢いがつくからである。図で示すと次のようなイメージである。

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 重要なラインというのは、その重要度(たまっている注文量)や買いの勢いによって異なってくるが、イメージとしては抜けるよりも跳ね返される確率のほうが高い。特に重要度の高いラインだと何度も何度も同じレートで跳ね返されるというようなこともある。

 ハイローをやるうえでは値幅は関係なくどちらに動くかの確率が重要になって来る。そのため、重要ラインを使って逆張りをするというのが、ハイローをやるうえで最もポピュラーなやり方と言える。ただし、何かの理由があって勢いが出ているときにこの考え方で逆張りをすると負けてしまう。勢いの強さを判別するには勢いが出やすい時間帯や、リアルタイムで注目されているニュースを意識しておくことをオススメする。

 

天井と底を使って重要ラインを見極める

 さて、重要ラインをめぐる動きを利用するためには、重要ラインがどこにあるかを見極める必要がある。市場で取引を行っている人はこの重要なラインを見極めるために、チャートを使ってテクニカル分析をしているのだ(友人もそうである)。色々な考え方があるが、資金ベースで多数派が使っているテクニカルが一番有効に機能しやすい、と僕は考えている。そのため、時間帯によって市場参加者が変わってくる(特に短期の)為替取引においては、時間帯ごとに機能しやすいテクニカル指標も変わってくるということがある。したがって、自分が取引する時間をできるだけ一定にして、その時間の動きによく効くテクニカル分析を身につけることをおすすめする。

 前置きが長くなったが、ここでは最も基本的となるチャートを使った重要ラインの見極め方を紹介する。このサイトでは相場の波というのを強調しているが、波には天井と底が必ず存在している。この天井と底というのは、相場の流れが一度跳ね返された場所であるので、結果的に重要なラインである可能性が高い。重要なラインであるということは、今後もまた同じ場所で跳ね返される可能性が高いということになるのだ。また、同じ場所で何度も跳ね返っているというレートは、より重要度が高い可能性がある。チャートを見て天井と底を見つけ近いレートが天井や底になっている場合は、そのレートはより重要と言えるだろう。

 ちなみに、この分析は長い時間足でも短い時間足でも有効であるが、長い時間足のほうがより確度は高くなってくる。短い足で見極めた重要ラインはあっさり抜かれる可能性が高いのだ。そのため、短期で取引をする場合にも長い足を使うというのは重要になる。(重要ラインを見極めるためだけでなく、大きな流れをつかむのにも有効。)


短期の重要ラインと長い足でのトレンドを常に意識する

 重要ラインを見極めることによって、常に現在の上値の抵抗ラインと下値支持ラインが明確に見えてくるはずだ。そして、そのどちらを破ってくる可能性が高いのか、というのをより長い足のトレンドから把握していく。長い足でのトレンドに逆らわず、短期の重要ラインを使って逆張りをしていく、というのがひとつの戦略としては分かりやすい。

 今回は天井と底から重要ラインを見極める方法を説明したが、移動平均一目均衡表ボリンジャーバンドといったテクニカルはこの重要ラインを見極めるために使うものである。自分(の取引時間)に合ったテクニカルを見極め、それを極めていけば勝率は自ずと上がっていくのではないだろうか。

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